宙(sora)を見上げよう

学びをアウトプットしています。

未来に残ることば

面白いことばや本でも、今だけのものと、価値が失われないものがありますね。

 

林さんによると、懐かしいとは心が懐いていくことだ、あぁ、日本人であって良かった、と一定の読者層に読み語りつがれ現代に残っている文学があり、それが、源氏物語平家物語などの古典と言われる文学だそうです。

 

人情の機微、想念の共有ができるから、残っています。

それが、平安時代中期に書かれた源氏物語紫式部源氏物語(色恋)であったり、

鎌倉時代に書かれた平家物語(軍記)であったりします。

 

雪は平安時代も現代も変わりません。

文学と宗教は関係ありますが、日本人は汎神論です。

だから貧乏神や厄病神もわかります。

無常観があります。

想念を共有しています。

農耕民族で稲作から発想した季節感です。

桜が咲いたら宴会をします。

日本人が宴会をするのは神様をお迎えする時で、桜はいきなり花が咲くと神が宿り秋の実りを予測するから。

 

ことばは単語そのものというより、ことばとその背景の理解がイメージにかわり、世界観を創りだしていくようです。

 

枕草子(新潮日本古典集成は読みやすいそうです。)

 

説経(せきょう)の講師は顔よき。講師の顔を、つとまもらへたるこそ、その説くことの尊さも覚ゆれ。ひが目しつれば、ふと忘るるに、にくげなるは罪や得らむと覚ゆ。このことは、とどむべし。少し齢(とし)などのよろしきほどは、かやうの罪得がたのことは、かき出でけめ。今は罪いと恐ろし。

 

お坊さんの説教でもハンサムがいい、じ~っと見つめていて、いうことをありがたいと思う。不細工だとそっぽを向いてしまい、忘れてしまう。顔が不細工では罪作りじゃないか。そんなことを言ってはいけない。若いときは良くても、このような罰当たりなことは、とんでもない。罪が恐ろしいから書くのはやめとこう。

 

感じたままを他者と世界感を共有できるのは、ことばの力なんですね。

 

学生時代、テスト前に古文を必死に覚えていました。

型(ルール)を覚えてしまえば、内容は今の人の心とそれほど変わらないことに驚きです。

最初でつまづいてしまっていたので、その先の世界が見られなかったけれど、こうして見られたことはありがたいです。

 

 

 

 

◇……◇

 

言葉と心で見つめる、日本人のアイデンティティ

林望 著